# 安心して失敗できる組織づくり
なぜ人は失敗を恐れるのか
おそらく複合的な要因があるが、いくつかの可能性を探ってみる。
内部要因
- 過去に失敗したときに叱られた経験で、失敗することで不利益を被ることを恐れるようになっている。
- 現状維持バイアス、損失回避バイアスが強くかかっている。
現状維持バイアス・損失回避バイアス
- なにか変化を起こした際に起こる変化をリスクとして捉え、そのリスクを受け入れられない。(プロスペクト理論 - 損失回避バイアス)
たとえば、転職活動をするか否かという問題。 転職したほうがいいと思いつつもなかなか行動に移せない。 単純に忙しくて時間がないというのもあるだろうが、一方で「転職したら今より悪くなるかもしれない。良くなる保証はどこにもない。最悪の場合、今の生活を失うかもしれない。」と考えると、そのリスクを受け入れられないから行動に移せない。
責任感というのも、損失回避バイアスを増幅させる要因のひとつかもしれない。
外部要因
人事・評価制度
- 成果を上げれば評価する。でも失敗したら評価を下げる。などという評価制度だと思われてしまうと、人々は挑戦をしなくなる。基本的に評価は下げたくないと思うのが人の心理である。
- なにも挑戦しなかったことに対して評価を下げる制度になっていると良いのかも。(要実験)
組織風土
- 失敗した人間を徹底的に責めるという組織風土であれば、失敗を恐れて行動しなくなる。
失敗を恐れずに挑戦する
失敗したからといって誰かの命を奪うわけでも、罪を背負うわけでもない。
やること自体が自身の成長につながると信じられるか
そもそも自身の成長につながると思えなければ挑戦はしない
バイアスを外すには
- 定量的に評価できるようになる
- リスクを適切に判断できるようにする
- メリットを過大に表現する
- 挑戦したことを評価し、挑戦しなかったことが評価を下げると認識させる制度にする
- 作者: リチャード・セイラー,キャス・サンスティーン,遠藤真美
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